文化財建造物の確実な保存修理には、日本が永年にわたって育んできた独自の様式や技法について熟知し、長年の経験に裏打ちされた知見を欠くことができません。
文化財建造物は、長い年月の間に保存修理が繰り返されています。また、時には、当初の様式が変更されたり、大幅に増改築されている場合もあります。
明治30年以降継続的に実施されてきた保存修理には、既存の部材をできる限り活用したり、伝統的建築技法を踏襲するという日本独自の修理理念が確立されてきました。
当協会における国宝・重要文化財の文化財建造物の保存修理は、文化庁の指導の下に、永年にわたって蓄積してきた修理技術をもとに、創立以来養成してきた熟練した技術職員が設計監理を行っています。