工事進捗情報 2013.11.11
名称 | 瑞巌寺本堂ほか7棟 |
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指定区分・年 |
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所在地 | 宮城県宮城郡松島町松島字町内91 |
所有者 | 瑞巌寺 |
建設年代 |
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構造形式 |
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事業概要 | 修理種別
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解体前中門正面
今回の修理工事において一番始めに工事にかかった建物です。明治期に半解体修理をし、後ろ側2本の柱を取替えていました。屋根、軸部の破損が著しく、また本堂への資材搬出入口確保のために解体格納しました。組立は本堂修理完成後となります。
こけら葺き解体完了
こけら葺きは、昭和33年の修理の時に葺いたもので、野地小舞は明治36年の修理の時の材料でした。
化粧裏板解体完了
化粧垂木は当初材の他、後補材が2種類あり江戸中期頃と明治修理材でした。
中門解体完了
廊下解体前
中門解体格納に引き続き、本堂の素屋根建設のために、本堂と庫裡を繋いでいる廊下の部分解体を行いました。写真で本堂は左手に、庫裡は右手奥に位置し煙出しが見えています。解体範囲は本堂との取り合い部になる西廊下及び中廊下の棟違い部までとし、本堂修理の完成後組立てます。
なお、平成28年3月まで庫裡の特別公開を行っています。
本瓦解体完了
屋根は昭和33年の修理時に葺き替えられていました。
化粧裏板・茅負解体完了
化粧垂木は、慶長の当初材、明治36年材と昭和33年材でした。
化粧垂木解体中
写真中に残る化粧垂木は、当初から未解体のままで残っていました。
桁・実肘木解体完了
現在の平面は昭和33の修理時に現状変更を行い、復原されています。
軸部解体格納完了
礎石のみを残して廊下の西半分を解体しました。解体した部材は組み立てまでの間、保存小屋に格納します。解体の結果、建立以来すべてを解体したことは無かったことが判明しました。
本堂正面
明治36年(1903)に半解体修理がされた後、3回の屋根葺替工事が行われています。原因は凍害による破損と考えられます。今回の修理は柱の不陸・傾斜が顕著に認められたため、柱の修正および基礎工事を行う計画です。
本堂瓦解体中
東面(正面)の瓦屋根は昭和48年の葺き替えで空葺きに変更されていました。
本堂野地板解体完了
野垂木は、当初材、明治36年材、昭和27年材のほかに江戸期の修理材料が2種類使われていました。
本堂野垂木解体完了
小屋組は、軒先が部分的に明治材に取り替えられていたほかは、ほとんどが当初の材料でした。
本堂土壁・建具解体完了
壁下地の竹小舞は当初のものでした。また柱と柱の間には補強のため筋交が最初から入れられていました。
本堂室中の間床板解体完了
室中の間の床板は当初のヒノキ板で長さが8.5mありました。床板を受ける根太は明治36年材でした。
本堂上段の間根太解体完了
根太を支えていた大引は寛文7年(1667年)材でした。